2015年06月18日

疥癬虫症

カイセン.JPG



最近はあまり見ることも少なくなってきましたが、犬疥癬虫症の子の来院が
ありましたので記載してみます。
写真は耳介部辺縁の痂疲から検出されたイヌヒゼンダニの虫体と卵です。


この症例当初よりダニやカビの感染が疑われ、何度も皮膚検査を行いましたがダニを確認できず、念のためダニに効くシャンプーを使用しながら経過観察を行ってきましたが、ようやく本日ダニを発見。
確定診断となりました。




疥癬虫症(ヒゼンダニ)

猫ではネコヒゼンダニ、犬ではイヌヒゼンダニというダニが寄生する疾患で強い痒みを伴う皮膚炎を起こします。


好発部位は耳介の辺縁、肘、飛節、腹部ですが体のどこにでも発生します。
耳の辺縁に発症すると特徴的な肥厚した白っぽい痂疲を形成する。


ダニに感染した動物と接触する事で感染し非常に感染力は強い。
このダニは一時的に人にも寄生する事があり、感染すると強い痒みを伴った赤いポツポツ(発疹)が発生します。


診断は患部の皮膚を搔爬して顕微鏡で観察すると、動くダニやダニの卵を確認することができ診断が確定しますが、寄生数が少ないと複数個所を検査してもダニが検出できない事もあるので要注意です。

ダニを検出できないが症状から強い疑いのある場合はダニに効くお薬を投与し治療に対する反応で診断する場合もあります。





posted by kamiebetu at 17:00 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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