猫の腎不全治療薬『ラプロス』のパンフレットがメーカーより届きましたので概要を記載したいと思います。
ラプロスは動物用医薬品で初めて「腎機能低下の抑制」が効能・効果で認められた治療薬です。
以下が概要となります。
『ラプロス』
ラプロスは経口投与が可能なプロスタサイクリン誘導体製剤です。
猫の体内でプロスタサイクリン受容体に結合して作用します。
成分: 1錠中にベラプロスタナトリウムを55μg含有
効能・効果: 猫:IRISステージ2〜3の慢性腎臓病における腎機能低下の抑制及び臨床症状の改善
用法・用量: 1回あたり1錠、1日2回、朝晩の食後に経口投与
長期投与を考え小さな薬剤に設定されているようです。
臨床試験では投与により
・血清クレアチニン、BUNの上昇が抑制
・食欲不振が改善
・体重減少の抑制
・活動性低下の抑制
・脱水の抑制
などの効能が見られたようです。
【投与に関する制限】
10か月齢未満の猫に対する安全性は確立されていない。
妊娠中の猫のに対する安全性は確立していない。
本剤は体重7Kgを超える猫に対する有効性は確認されていない。
との事です。
発売は4月5日
発売当初は反響も大きいため若干供給不足が発生するかもしれません。
2017年03月11日
2017年03月09日
サプリメント
あちこちで話題になってるのでしょうか?
何件も問い合わせがあったので、新たに取り扱いを開始したサプリメントについてご紹介します。
商品名は『アンチノール』といいまして、主成分はニュージーランドで育ったモエギイガイから抽出された多価不飽和脂肪酸で天然の抗炎症物質です。
抗炎症の作用の結果、関節炎や皮膚疾患に効果があるとの事で、ネットや獣医さんの評判もよろしいようで、当院でも取り扱ってみることにしました。
サプリメントなのであまり効能効果はうたえないと思いますが、メーカーさんのHPでは以下のような症例に適用があるようです。
ワンちゃんだけでなく猫ちゃん用もラインナップされているようです。
通販の定期購入では割引制度もあるようです。
詳しくはご来院された際にでもご相談ください。
何件も問い合わせがあったので、新たに取り扱いを開始したサプリメントについてご紹介します。
商品名は『アンチノール』といいまして、主成分はニュージーランドで育ったモエギイガイから抽出された多価不飽和脂肪酸で天然の抗炎症物質です。
抗炎症の作用の結果、関節炎や皮膚疾患に効果があるとの事で、ネットや獣医さんの評判もよろしいようで、当院でも取り扱ってみることにしました。
サプリメントなのであまり効能効果はうたえないと思いますが、メーカーさんのHPでは以下のような症例に適用があるようです。
ワンちゃんだけでなく猫ちゃん用もラインナップされているようです。
通販の定期購入では割引制度もあるようです。
詳しくはご来院された際にでもご相談ください。
2017年03月07日
腎不全の新しいお薬が発売予定
高齢のネコちゃんに多い病気に腎不全があります。
腎臓は血液を濾過して老廃物や塩分を尿として体の外へ追い出してくれます。
また、体に必要なものは再吸収し、体内に留める働きをし生体にとって非常に重要な臓器です。
肝臓などはある程度機能を失っても再生能力が強く肝機能を正常に戻す力がありますが、他の臓器と違って再生しない臓器である腎臓は、一度機能を失ってしまうとその機能を維持するのは難しく病態の進行を防ぐ有効な治療方法はあまりなく、ヒトでは血液透析などで機械を使い失った機能を補うか、腎移植などでしか機能の改善は難しいのが現状でした。
東レ株式会社さんが開発し4月発売予定の猫慢性腎臓病治療薬 ラプロスRについてプレスリリースを出されています。(以下下記より転載)
http://www.toray.co.jp/news/plastics/detail.html?key=93746DCF52C4544E492580AE0030736C
猫の慢性腎臓病は病理組織学的に間質の線維化と炎症が主体であり間質の線維化が腎機能低下と最もよく相関することが分かってきました。
腎臓の線維化は、炎症や虚血、低酸素状態、線維化によるさらなる虚血と低酸素状態…という風に悪循環を形成して進行していきます。つまりこの腎線維化プロセスを抑制することができれば、腎機能の低下を抑制できると考え、開発に着手しました。
ラプロスRは、ベラプロストナトリウムを有効成分とする経口プロスタサイクリン(PGI2)製剤であり、血管内皮細胞保護作用、血管拡張作用、炎症性サイトカイン産生抑制作用及び抗血小板作用を有しています。これらの薬理作用によって腎臓の虚血および低酸素状態を改善させると考えられており、腎機能の低下を抑制し臨床症状を改善させます。
国内で「腎機能低下の抑制」を効能効果として承認を取得した薬剤はラプロスRが初めてであり、猫医療に心強い治療選択肢を提供することができたと考えています。
------------------------転載終わり
腎臓に直接作用する新しいお薬。
猫たちの腎不全の新たな光明となると良いのですが。
発売を凄く期待しております。
腎臓は血液を濾過して老廃物や塩分を尿として体の外へ追い出してくれます。
また、体に必要なものは再吸収し、体内に留める働きをし生体にとって非常に重要な臓器です。
肝臓などはある程度機能を失っても再生能力が強く肝機能を正常に戻す力がありますが、他の臓器と違って再生しない臓器である腎臓は、一度機能を失ってしまうとその機能を維持するのは難しく病態の進行を防ぐ有効な治療方法はあまりなく、ヒトでは血液透析などで機械を使い失った機能を補うか、腎移植などでしか機能の改善は難しいのが現状でした。
東レ株式会社さんが開発し4月発売予定の猫慢性腎臓病治療薬 ラプロスRについてプレスリリースを出されています。(以下下記より転載)
http://www.toray.co.jp/news/plastics/detail.html?key=93746DCF52C4544E492580AE0030736C
猫の慢性腎臓病は病理組織学的に間質の線維化と炎症が主体であり間質の線維化が腎機能低下と最もよく相関することが分かってきました。
腎臓の線維化は、炎症や虚血、低酸素状態、線維化によるさらなる虚血と低酸素状態…という風に悪循環を形成して進行していきます。つまりこの腎線維化プロセスを抑制することができれば、腎機能の低下を抑制できると考え、開発に着手しました。
ラプロスRは、ベラプロストナトリウムを有効成分とする経口プロスタサイクリン(PGI2)製剤であり、血管内皮細胞保護作用、血管拡張作用、炎症性サイトカイン産生抑制作用及び抗血小板作用を有しています。これらの薬理作用によって腎臓の虚血および低酸素状態を改善させると考えられており、腎機能の低下を抑制し臨床症状を改善させます。
国内で「腎機能低下の抑制」を効能効果として承認を取得した薬剤はラプロスRが初めてであり、猫医療に心強い治療選択肢を提供することができたと考えています。
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腎臓に直接作用する新しいお薬。
猫たちの腎不全の新たな光明となると良いのですが。
発売を凄く期待しております。